BGMとして聴いているクラシック音楽に飽きてしまった人への2つの提案 新しいBGMの選び方

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安心してください。クラシック音楽は一生かけても全曲制覇することはできません。

バッハさん1人で1000曲以上も作曲しました。シューベルトさんだって約1000曲です。

死ぬまで聴いても、まだまだ聴いたことがない音楽があるのです。(そんなことを思い、音楽バカなスズキは一時期ブルーな気分に陥ってしまいました。)

ただし、テキトーに聞き流していると、似たような音楽ばかりのように感じてしまい、飽きてしまうのでしょう。

そしてアナタはこのページに辿り着いたのですね。せっかく聴くなら、楽しく聴きたいし、自分の好みに合う曲を選びたいとお考えなのでしょう。

わたしの提案が良いヒントになりますように。

 

BGMとして聴いているクラシック音楽に飽きてしまった人への2つの提案

 

提案 その1

ピリオド楽器(古楽器)による演奏を聴く

 

ピリオド楽器について

楽器は何百年もかけて少しずつ改良されてきました。その結果、より大きな音が出るようになり、より頑丈で安定して演奏できる楽器になりました。でも、その分、独特の細かいニュアンスが失われてしまいました。

楽器そのものだけでなく、演奏方法も現代と昔とは異なります。

バッハの時代に使われた楽器と奏法を研究して当時の演奏を再現したり、モーツァルトの時代に使われた楽器と奏法を研究して当時の演奏を再現したりすることを「古楽」と言います。そのときに使われる楽器を「古楽器」「ピリオド楽器」「オリジナル楽器」などと言います。

皆さんがBGMとして普段よく聴いているクラシック音楽は現代楽器での演奏が多いと思います。古楽器は新鮮に聴こえるでしょう。ぜひ体験していただきたいです。

 

ピリオド楽器によるショパンとジョン・フィールドの「ノクターン」


Chopin & Field: Complete Nocturnes

YouTubeには、第三者が勝手にアップロードしたCDが多く、当ブログではそのような動画は取り上げないことにしています。こちらの動画はオランダのクラシック音楽レーベル「ブリリアント・クラシックス」によるオフィシャルYouTubeです。この動画の他にもBGMに使えそうな動画をいくつも提供しています。(こんなに沢山、いいのかしら・・・と心配になってしまいます。)

 

ショパンをピリオド楽器で演奏するというと、先月2018年9月にポーランドで第1回ピリオド楽器によるショパンコンクールが開催されていました。コンクールでの演奏がYouTubeで公開されているので、こちらもBGMとして使えると思います。

わたしもコンクール中に複数の動画を再生しましたが、あまりにも心地良くて、聴き入ってしまいました。個人的にはショパンは現代のモダンピアノで聴くより古いピアノで聴くほうが好きです。

この動画はショパンの中でもわたしの大好きな曲ポロネーズ第5番です。ピリオド楽器で聴いたのは初めてでした。


Krzysztof Książek – Polonaise in F sharp minor, Op. 44 (Second stage)

 

第2位に入賞した川口 成彦さんの演奏も素晴らしかった。


Naruhiko Kawaguchi – Concerto in F minor, Op. 21 (final)

 

下のCDは所有CDの中のお気に入りです。モーツァルトの頃はピアノではなく「フォルテピアノ」でした。バッハの頃のチェンバロとは違い、フォルテ(強い)とピアノ(弱い)が表現できるようになりました。現代ピアノと比べると音量の幅は限られていますが、そこが良いのです。音色を繊細に感じ取るのです。

モーツァルト ピアノソナタ
アンドレアス・シュタイアー 

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こちらも所有CDの中のお気に入りです。前の記事で紹介したマラン・マレ作曲のCDも古楽の名演。

マラン・マレ  聖ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘の音、ヴィオール組曲集

ニコラウス・アーノンクール、他

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提案その2

チクルスを開始する

「チクルス」について

作曲家の作品を数回に分けて連続して演奏するコンサート。たとえば、マーラーの交響曲を毎月1曲ずつオーケストラが演奏して最終的には全曲「コンプリート」するシリーズ。あるいは、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全10曲を一晩で3~4曲ずつ演奏して、3日間ですべてを演奏するコンサート。

マラソンのように、ゴールがあるのです。一通り鑑賞体験をしたというだけの、ただの自己満足なのですが、テキトーにだらだら聴くより、達成感のような感覚を味わえるほうが面白いでしょう。

自宅などでBGMとして楽しむなら、このようなテーマはいかがでしょうか。

 

バッハ作曲の教会カンタータ約200曲
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CDで50~70枚 毎週1枚なら1年と少しの長いプロジェクトになります。宗教曲とは言え、1曲あたり20分程度で、シンプルで印象的なメロディーが多いのでついつい一緒に歌ってしまいます。ドイツ語です。

 

モンテヴェルディのマドリガーレ全集
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CDで11枚 毎週1枚なら3ヶ月のプロジェクトになります。マドリガーレは無伴奏の歌曲と通奏低音が入る歌曲があります。歌はソロとポリフォニー(多声音楽)。イタリア語です。バッハのカンタータと合わせて、わたし自身がぜひともやってみたい「チクルス」です。

 

ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲 全15曲
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CDで5枚ほどです。以前、武蔵野市民文化会館小ホールで1日で全曲を生演奏するという企画があって、その前に予習としてこのCDを買いました。(横向きのショスタコさんのイラストがカッコイイ・・・)

民族的なダンスや歌曲のような部分がある一方で、4人で演奏するのにオペラのようにドラマチックな部分もあり、最初から最後までわたしを飽きさせません。最後の曲がまた作曲家自身の最期を予期しているような意味深な印象で何とも言えません。ぜひ1番から順番に聴いて、最後の曲で何かを感じていただきたいです。生演奏のときは、最後の曲は照明を落として演奏したので、また一段深く感じるものがありました。

  

ベートーヴェン ピアノソナタ 全32曲 (エル=バシャ)
CD(画像をクリック)

 

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CDで10枚前後になります。ベートーヴェンは生涯を通してピアノソナタを作曲し続けました。耳が聴こえなくなってからも書き続けました。

初期の作品はモーツァルトのような雰囲気でした。それから、耳の不調などで思い悩みながらも大きく表現を広げていきました。

特に最後の3曲は名曲としてピアニストたちもクラシック音楽ファンも大事にしてきました。「何かを乗り越えた感」を感じます。希望を感じる雰囲気なのに泣けます。初期の作品が走馬灯のように頭の片隅に浮かんできます。人間の人生を体験する32曲です。

ベートーヴェンのピアノ曲もピリオド楽器で演奏する場合もあります。わたしのお気に入りのピアニストの1人であるレバノン出身のアブデル・ラーマン・エル=バシャは、違うアプローチを選びました。

CDの解説で、ベートーヴェンは当時のピアノという楽器の性能に満足していなかったので、改良された現代ピアノこそがベートーヴェンの作品に相応しいピアノだと、エル=バシャさんは言っています。エル=バシャさんはピリオド楽器ではなく、ベヒシュタインの最新モデルを弾いて録音しました。別のピアニストが古いピアノで演奏したCD録音を気に入っていたのですが、エル=バシャさんの考え方にも納得できます。

 

おまけ

コアなクラシック音楽ファンはどんなクラシック音楽をBGMにしているか?

意外かもしれませんが、クラシック音楽命なわたしのような人間は、クラシック音楽をBGMとして聴くことはあまりないと思います。パソコンに向かって仕事をするときや、調べ物や書き物をするときに、クラシック音楽を流してしまったら、音楽に集中しすぎて、メインの作業が進まないからです(笑)

家事をやらなければいけないときや、運転するときに、自分を元気付けるために好きなクラシック音楽をかけるというクラシック音楽ファンはいます。好きなCDまたはクラシック音楽のラジオ番組などを流しています。

クラシック音楽の熱狂的なファンは、夜、眠気を誘ってぐっすり寝るためのBGMとしてクラシック音楽を聴くことも、あまりないと思います。音楽に集中してしまい、頭が興奮して眠れなくなってしまうからです。ですから、クラシック音楽を聴きながら寝るというのは少し憧れでもあります。わたしにとっては難しいのです。

ただし、寝る前の気分転換に好きな曲を数曲だけ聴くということはあります。その日にあった嫌なことをリセットするためです。

 

さて、この記事の目的は何でしょう?

BGMとしてクラシック音楽を聴いている皆さんが、本格的にクラシック音楽を聴くようになってくれるといいなぁという願いを込めて書いたのですよ。ふふふ。

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