オペラ 『アルマゲドンの夢』特別トークを視聴した・・・新作オペラが苦手なわたしの儚い夢

最初に謝っておく。

新国立劇場に観に行く予定はないのに『アルマゲドンの夢』に注目してゴメンなさい。

先月、わたしは在宅勤務以来6か月ぶりに電車に乗った。やっと徒歩圏から脱出した。まだ落ち込み病の中にあり、オペラを観に行けるほどの気力がない。

それから、わたしは新作オペラが苦手である。チケットを買って劇場でオペラを生鑑賞するというのは、わたしにとっては「予習の楽しみ」+「当日の楽しみ」の二本立てのワクワクなのだ。

「予習の楽しみ」というのは、あらすじや背景を知るだけではない。全編の対訳リブレットを見ながら音源を何度も聴いて、気になる単語を調べたり、実際に自分で歌ってみることである。

新作オペラでは音源も対訳リブレットも公開されていないので、わたしにとっては楽しみが半減してしまうのだ。

わたしのような低知能な人間にとって、オペラの予習は当日を最大限楽しむための重要な(しかも楽しい!)作業なのだ!

オペラの関係者たちは、自分たちが数か月(作曲者や台本作家、演出家にとっては数年)かけて作品を深く知り尽くして愛してきた。その数か月、数年分の知識と、わたしたちオーディエンスの知識の差は巨大だ。もちろんトークやインタビューなどは知識を補充してくれる大事なものである。でも、それだけでは足りない。

わたしの儚い夢1

いつか世の中が変化して、新作オペラの場合は、公演の1か月前に全編の音源と対訳リブレットを公開してくれるといいのになぁ!!

オーケストラ演奏が間に合わないならピアノリダクションでも可。本番で歌う歌手ではなく、カバー歌手、あるいはオペラ歌手志望の学生でも可。

でも、絶対無理なのだろう。当日の「お楽しみ」を事前に公開してくれるはずない。

何か月も、何年も、新しい作品のために費やしてきて、作品を隅々までよく知っている関係者たちは気が付かないのだろうけど、一般のオーディエンスは上演当日は字幕を読むので精一杯。せっかくの演出も、音楽の素晴らしさも、細かいニュアンスも、何もかも見逃してしまう&聞き逃してしまうのだ。

事前にしっかりリブレットが頭に入っていれば、字幕を必死に読まなくてもいい。ちょっとついていけなくなったときにチラ見する程度で良い。文字だけだと覚えにくいので、音楽と一緒に勉強したい。

いつの日か、新作オペラを上演するときは音源と対訳リブレットを事前公開するという取り組みが始まるといいなぁ。

 

それでも、わたしはオペラ『アルマゲドンの夢』が気になる。

応援したい。

海外から歌手たちが本当に来日したということを新国立劇場のインスタグラムで知って、泣きそうなぐらい感動したのだった。今ウィーンフィルが来日中だが、それより前のことだ。歌手たちは決められた通り、14日間の隔離の後、オペラの稽古に加わった。今月15日から始まる公演に向けて順調に準備が進んでいる。

先週、オンラインで特別トークが行われた。リアルタイムで観たかったのだが、先週から残業続きでリアルタイムでは観られず、その後もあれこれ忙しくて、今日ようやく視聴した。

指揮者の大野和士さん、作曲家の藤倉大さん、台本作家のハリー・ロスさんが登場。


オペラ 『アルマゲドンの夢』特別トーク:大野和士 × 藤倉大 × ハリー・ロス (日本語版)

 

わたしの儚い夢2

来世ではオペラの台本作家を目指すのもイイかも!

もう現世には興味ない。早く人生など終わってしまえばいいのに。来世ではオペラの演出家になりたい。あるいはシェイクスピア劇の演出家でもいいかも。どちらも絶対無理だけど。

そう思っていたのだが、オペラの台本作家も面白そうだ!(無理だろうけど。)

この『アルマゲドンの夢』(原作:H. G. ウェルズ)のように、原作があって、それをベースに、台本作家と作曲家が密にやりとりしてオペラ作品を作り上げていくという作業が非常に面白そうだ。

いろいろ考え方はあるのだろうけど、今回のように、お互いを尊重しつつも遠慮なく意見を言い合える2人が一緒に活動できるようにする方が良さそうに思う。必ず毎回自分が希望する台本作家と一緒に作品を作れるというわけではないと作曲家の藤倉さんが言う。

本番までもうすぐなので3人ともウキウキ嬉しそうだ。(いつだって、オーディエンスより、作ってる人たちの方が楽しそうだよね。。。それが音楽の世界(皮肉)。ずるいな。)

オペラファンとしては、ここまでの経緯のリアルな話も興味深く聞かせていただいた。作品の依頼、原作の選択、オリジナルの設定、台本と音楽・・・ こういったことを公演直前に聞くことができるのは、新作オペラならではなのだろう。

(でも、全編の音源と対訳リブレットで十分予習してからこのトークを観たら、もっと興味深く楽しめたのになぁ。←未練がましいかな?)

 

わたしの儚い夢3

新国立劇場がもうすぐ公演する藤倉大作曲『アルマゲドンの夢』をオンラインで世界にLIVEストリーミングすればいいのにな!!

劇場まで観に行く気力はないけど、オンラインで提供してくれれば観るのに。1000円か2000円ぐらいまでなら有料でも観るのに。

来日してチームに加わった歌手や演出家だって、イギリス(あるいはヨーロッパのどこか?)に残っている仲間や家族に公演をオンラインで観てもらいたいと思っているのでは?

ヨーロッパでは再ロックダウン中の国も多いし、演奏している国でも大規模な合唱を扱う公演は様々な制限があるって指揮者の大野さんも言っていたし、今この状況でオペラを上演できる数少ない歌劇場の活動を世界に発信することは、世界のオペラ界の希望に繋がると思うのにな。

欧米と比べると日本はオンライン展開が周回遅れなのだろう。。

YouTubeのお気に入りチャンネルOperaVisionは新国立劇場など日本のオペラ制作者たちにも参加を呼び掛けていないのだろうか?

 

 

何はともあれ、公演の成功を祈ってます。 陰ながら応援してます。

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